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不登校は面白い人生の幕開けだ

学びたいことを学べる環境に出逢うこと【後編】

相宮康人

大学に進学することになった相宮さんですが、本来の自分らしさを出せる場所は見つかったのでしょうか?後編ではその後の人生をお伝えします。※前編はこちら :芸術系の感性が強い子は学校そのものに潰される?アートの仕事に携わるまで【前編】

ルネサンス高等学校

──何故、芸術大学を選択した?

高校の時、選択の授業で美術をとっていたのですが、その先生がある日「空って、どこにあると思いますか?」って聞いてきたんです。

僕は窓の外を指差して「あれです」と答えたのですが、先生が「あれは確かに空です。だけど、今、君の目の前にある”この空間”も空なんですよ」と言われハッとしました。

「美術をやっている人はこんな発想をするんだ」という視点の違いが新鮮でした。きっとこの先生は、ぼくとは違う世界を見ているに違いない。美術の世界に進めば、こういう視点で世の中の事を観ることができるようになるのではないか。それはとても面白いと思いました。

本当のところは「なんとなく」なんですがそういうキッカケがありました。

──大学では休まずに行けるようになった?

はい、たいていはみんな大学に入ったら、バイトやサークルで遊びまくるんですが、ぼくは「やっと自分の好きな勉強ができる!」と大学の図書館に入り浸り、毎日、本を読み漁り大量の映画を見ました。

親にも先生にも誰にも邪魔されずに、自分の学びたいことを学べる環境に出会えて本当に幸せでした。

あとは、美術大学で明らかに”変わった人”に出会えたのも大きかったと思います。
例えば、貧しくて靴の買えない人の気持ちが知りたいと裸足で東京ディズニーランドまで歩いていくと言って、真夏だったので足の裏を大やけどして帰ってくる先輩とか。

校内の路上に「1限の授業に出るので、9時に起こしてください」とかいう立て看板かけて、油絵の具だらけの髭ボーボーな姿で寝ている人がいたり。髪の毛が半分なくて、しかも残ってる髪の色はショッキングピンクの人がいたり。

自分がいかに、世間一般のどーでもいい価値観に縛られていたのかを思い知りました。「こんな世界があるんだ。自分のやりたいようにやっていいんだ」と思えた瞬間に、学校に行くのが楽しくて仕方が無くなりました。

一言でまとめるなら、自分の考えをきちんと受け止めてくれる環境に出会えたからですね。






──大学時代はどのような作品を制作した?

現代美術の制作をしていたんですが賞を頂いたことがあります。大阪芸術大学芸術計画学科主催の「第9回アートプロデュースコンペティション」に応募をしました。

作品の内容は”一人暮らしの人間同士が家を交換して生活する”という内容で、交換中はその家にあるものを着たり、食べたりするルールなんですが、その作品で優勝し芸術計画賞という賞を受賞しました。

賞金で頂いた40万円を使い、日本の民間最大規模の現代美術ギャラリーで個展を行いました。

──現在はどのような活動を?

昨年、”全ての人が自由な発想で自分の想いを表現できる社会を作ること”を経営理念に株式会社アートラバーズを立ち上げ、北浦和にセレクトショップ「アートの台所」をオープンしました。

早稲田法学部卒で路上販売から作家人生をスタートした画家・田中拓馬さんや、来年4月にフィリピンの大手ギャラリーで日本人初の個展を行う画家・近藤太一さんらと共同で立ち上げました。

田中さんは、それまでのエリートコースから転落した人ですし、近藤さんもフィリピン人とのハーフでマイノリティを抱えていて、ぼくも学校に行けませんでした。

どちらかと言うと、ぼくらの様なアウトローの人生を歩んできた人たちに、なにか生きる為のクリエイティブな発想の種を与えられればいいなと思って活動しています。

もう一つは、クアドラというWeb制作チームの一員として活動しています。このチームの理念は、”新しいチーム、新しい働き方で、従来の常識を覆す”です。今の時代、ネット環境さえあれば世界中どこでも仕事をすることが可能です。そういた新しい価値観とライフスタイルの普及を目指して、日々、Webサイトの制作、プロデュースを行っています。

正直に言うと、世間的には不登校になった時点でほぼ負けなのかなとも思います。将棋で行ったら、良い学校に行って、良い就職先を見つけてというのは定跡です。定跡は、長年積み上げられてきた歴史の中で、”こうしておけば、だいたい間違いがない”という研究の成果の元に出来たものです。

なので、学校に行かないという一手は、王将が単独で攻めていって敵陣の目の前に真っ裸でいるという状況なのかもしれません。将棋では、中盤戦は一番”読めない”と言われています。そんな何が起きるのか分からない戦いを前に、圧倒的に不利な状況を自分で創りだしてしまった可能性が高いです。

だけど、そんな王将がいたら僕ならその人の人生に興味を持つと思います。定跡通りの手を打てなかった理由、どうしよもなさに共感すると思います。

ー学校に行かない子たちは何故増えていると思う?

まともな神経をした子が増えているという証拠じゃないでしょうか。僕は学校というあんな狂った場所に上手く合わせられる方が、ちょっとオカシイと考えています。

ー悩んでいる子たちへのメッセージは?

あなた自身の物語を生きよ。ぼくの好きな不登校の先輩に、岡本太郎という画家がいます。「芸術は爆発だ!」と大阪万博の太陽の塔で知られるあの人です。

実は彼は小学校を何度も転向しているんです。なぜだと思いますか?理由は、妥協できないから(笑)彼は学校の先生の威圧的な態度をどうしても受け入れられることができなかったのです。そこで彼は自分の意思を貫きました。「絶対に妥協しない」と。過去にはそういう偉大な先人たちがいっぱいいます。

色んな本や映画を見てください。本当に色んな人生があります。そこに言い悪いはありません。自分の意思を貫き通した人の人生はどんなに悲惨でも美しいです。だから、学校に行かないなら行かないでいいです。自分の頭で考えて、決意して、その意思を貫くこと。

あなた以外、誰にも生きることのできない、あなた自信の物語を生きてほしいと思います。






自分の頭で考えること

大切なのは自分の頭で考えて自分の意志で選択すること。人と同じ人生を歩んでいないということを、まずは自分の中で誇りにして欲しい、誇りにするべきなのではと思わせるインタビューでした。

<相宮 康人>
1990年岐阜生まれ。2012年大阪芸術大学芸術計画学科卒業。フィリピン・バコロドの韓国資本の英会話学校でインターン後、岐阜県の助成金を得て渡米。NY・ブルックリンのギャラリーでインターン。2015年NY、上海などで活躍中の画家・田中拓馬さんのブログを担当する。その後、Webディレクターを行いながら、株式会社アートラバーズを設立しオーナーになる。

ルネサンス高等学校



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私たちも味わったその経験を、現在の不登校生にお話します。

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