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不登校は面白い人生の幕開けだ

東京学芸大こども未来研究所の研究員に【中編】

東京学芸大こども未来研究所研究員 村山大樹

高校はサポート校に進学された村山さん。通常なら大学に進学することも厳しいスタートラインですが、その後大学から院までいき、現在の職業につくまでの快進撃をインタビューしました。※前編はこちら : 不登校経験から東京学芸大学こども未来研究所の研究員になるまでの道のりとは?【前編】

ルネサンス高等学校

ーその後は順調に高校に通い大学には進学を?

高校では普通コースに入っていてたんですが、2年生で3つのコースに分かれるんですね。
そのまま普通コースと、勉強にもう少し力を入れましょうというコースの文系コースと理系コースがあって。仲が良かった友だちがいた理系コースに行ってたんですけど、その辺りでちゃんと授業に出て勉強するというのに慣れていきました。

2年生の途中までは、まだ大学に行って何になりたいとかそこまで強い意志はなかったんですけど、2年生の3学期の時に友達から「お前先生になったらいんじゃないの」って言われて自分の中で納得しました。

2年生の3学期が終わって文系に変わったっていう(笑)
そこからは、自分の受けられる大学はどこかなと考えるようになりました。

ー友達は何故で先生になったらいんじゃないのかと?

何でしょうね(笑)全然脈略もなくその一言だけしか覚えてないんですけど。

ー何故先生になりたいと思った?

なんだろう……。サポート校に行ったというのが大きくて。
自分と全く同じではないと思うんですけど、同じような悩みとや苦しさをもっている子がいるとわかったんで、その子たちというか、次のそういう風になってしまう子たちに対して「実体験をした自分だったら何かできるかな」という風に考えました。

そこは自分でも計算高いというか腹黒いというか(笑)「なるほどこれは使えるぜ」「いい話になるぜ」って自分の中で思ってしまったんです。

ー大学は文系の大学に?

そうですね、教育学部に行かせて頂きました。高校3年で文系に変えたので、それまで社会科目を全くやっていない状態でした。

小学校から全くやっていないので、受験科目どうしようかなっていうところから始まりました。
ご縁があった文教大学は、当時は国語は現代文のみで、英語は普通にあるんですけど、もう1教科は自分で選べて、政治経済もあったので「政治経済なら行けるぞ」と思い、そこに絞って勉強しました。

ー浪人しないで入れた?

ありがたいことにそのままストレートで進学しました。勉強も一受験生として打ち込みましたが、当時、初めて人生でやること、目標が出来たことで乗り越えられました。選んだ政治経済も自分の生活に近く、役立つことも多かったんで。

サポート校も偏差値よりは、生きる力という方に力を入れていて、社会常識とかそういう内容も授業に含まれていたので、相性がよく勉強しやすかったのはありましたね。






「普通のこと」にカルチャーショックを受けた大学生時代

東京学芸大こども未来研究所研究員 村山大樹

ー大学入ってからは先生を目指して勉強を?

教員になる勉強と心理学が合わさった、心理教育課程というところに入りました。周りの人たちも先生になるという前提で入っているので、ほぼみんな一本道で、みんなで頑張ろうという感じの雰囲気でした。

大学に入って直ぐは、カルチャーショックを受けたのを覚えています。周りのみんなが冗談で「馬鹿」とか「死ね」とか「もう来るなとか」普通に言うんですよ(笑)高校時代はそれは禁句というか、暗黙で絶対使っちゃいけない言葉だったものが、普通の人たちって平気でそういうことを言い合えるんだなっていうのがありました。

1年生の間は、そういう文化の違いというか、一般の人たちってこういう感じなんだなっていうのを鍛えてもらった時期でした。そこを超えないと、なかなか今の自分にはなれなかったかなというか。

その後、転機になったのは大学3年生の後期の授業でした。教員採用は4年生の4〜6月から願書を書いたりし始めるのですが、3年生の末っていうとラストスパートをかける時期なんです。

そんな時、とある心理教育課程の先生に「院にこないかね」と誘われて、「すごい世界があるから見せてあげる」という風に言われ、その世界に一目惚れしてしまいました。院になって先生になる人もいるので、教員はまだ先でも受けることができるけど、大学院に行けるチャンスが多くないので、シフトチェンジして大学院に入るための勉強をそこから始めました。

ーすごい世界とはどんな世界だった?

今やっていることと近い世界なんですが、それまでは何かをやることは「自分でコツコツ成果を出す」というのが物事だと思っていたんです。

もちろん、それも大事なんですが、色んな視点をもっているそれぞれのスペシャリストたちが集まり、力を発揮して物事が出来上がっていくというがあって、それは1人で自分の中だけでやっていては見えない世界があるということを知りました。

それぞれがそれぞれの役割を果たし突き詰めている時に生まれる世界が、日本を変えてしまうくらいのパワーがあるんだなというのを見せて頂きました。

ー今まで1人でコツコツとやったたからこそ、皆で作り上げる世界にすごさを感じた?

そうですね、どっちかというと人間不信ではないですが、固い感じだったんです。
受験戦争まではいかないですが、他人を蹴落とさなければいけなかったり、順位を競う中でしか自分の良さを見いだせない。

他人よりも優れているとう視点でしか、自分の良さを見出すことした出来なかったんですが、チームの中で自分がどういうポジジョンで、何ができるのかっていうのが大事なんだということを学びました。

ー院の研究室では何をされていたんですか?

教育でのデジタル利用です。修士論文は、不登校対応におけるICTの活用について研究しました。その時、研究でお世話になっていた中学校は2年間で文部科学大臣賞を2回とっています。

院生になってからは、不登校であった自分を客観視というか振り返って見れるようになりました。
それを「今の子たちにどういう風に伝えらるだろう」あるいは「先生になる人や現場の先生に自分の経験をどう伝えられるだろう」というところに視点が行くようになりました。

そこで色んなシンポジウムに参加させていただき、お話をさせていただくようになったり、教員研修の不登校対応などに行かせて頂いたりしました。

ー教員研修で不登校対応がある?

今は学校の先生も理解を進めようと言う動きをしているので、教員研修の中で設けられたりしていています。
学校もどんどん変わっていっているなっていう風に思います。学校に近い今のポジションだから思うんですけど、当時の自分のイメージしていた学校とは少し変わってきているんだなと感じています。

大学院で、そのまま先生になるかどうするかで考えたんですが、不登校支援の仕事をしている教育委員会の仕事とかがあったんで非常勤扱いでそちらに2年程行かせていただきました。

また、今も続けていますが、学習支援団体NPO法人eboardの法人化などにも関わらせていただきました。

ー教育委員会の仕事はどういうこと?

適応指導教室での指導員です。学生時代も大学の近くの適応指導教室でアルバイトをさせて頂いていました。

ー適応指導教室は全国にある?

市町村単位で設置が進められています。昔はNPOなどがやっているフリースクールしか選択肢がなかったんですが、今は公に教育委員会がやっているこうした施設が増えています。
委員会がやっているので、学校の先生と風通しが良く、本来学校で配られるプリントがちゃんと降りてきたり、そこで過ごすと授業を受けた扱いになります。
良い面でもあり、悪い面でもあったりするんですが、学校と近いところにあるというのが特徴です。

ー適応教室は普通の授業をやるんですか?

ここは課題にもなっているんですが、場所によって様々で、人数多いところだと一斉指導みたいなやり方を設けている所もあるんですが、基本的には個別学習が多い気がします。一つの部屋の中でそれぞれのことをやっている感じですね。






深夜の2時に本気で遊ぶ

東京学芸大こども未来研究所研究員 村山大樹

ー今はどんなことをしている?

研究所自体は、「大学の知を社会へ還元する」という使命の下、さまざまな教育事業に取り組んでいます。行政や企業と大学を繋いで「新しい何かを生み出そうよ」という」研究所になるのでそのコーディーネートをしています。

例えば私が受けることが多いのは、企業さんから、このおもちゃを開発したいんだけど、心理学の視点や幼児教育の視点から監修を頂きたいという話がきて、企業に対して「この先生がこういう研究をされているのでどうですか」という提案をして、一緒につくっていく感じです。

具体的に先生方に説明が出来なければいけないので「こんなおもちゃがあるので、こういう視点で語って下さい」と伝えられるように自分がおもちゃで遊びます。

例えば深夜の2時に某小動物ファミリーの人形とかを出して遊ぶっていう(笑)
違う世界の住人になるので他の人には見せられないですね(笑)

ー某小動物ファミリーを監修をしている?

そうなんですよ、企業さんが今までうたっていた玩具の魅力と、子どもたちが本当にそれで遊んでいるかという整合性の部分や、新しい視点があったら提供して欲しいなど「どんな子どもがどんな遊びかたをするのか」という調査です。

ーそれを伝えるのに村山さんが遊ぶ?

そうです。研究所で大切にしている理念が、こどモードといって「大人も子どもの気持ちになる」という理念で、遊びは最高の学びだというのが柱なんです。大人も子ども目線で全力で遊ぶということをしないと、子どもの気持ちが掴めないので。

教員の勉強をしていたのはかなり活きています。子どもが近くにいないと、なかなか大人の頭の中だけでは出来ない部分があると思うんで、隣が保育園でその子たちにも遊んでもらったりなどもしています。






過去の経験を活かして子供たちを助ける

直結で不登校の経験が生きたお仕事に就かれてる方はなかなかいないので貴重なインタビューとなりました。「不登校対応における直接的コミュニケーション促進のためのICT活用」という論文も書かれていらっしゃいます。後編では「不登校生に対するメッセージ」と村山さんの視点からみた「何故不登校は増えているのか?」を伺いました。

<村山 大樹>
文教大学教育学部卒業後、文教大学大学院教育学研究科修了。「公立中学校における授業動画配信システムの構築」や「不登校対応における直接的コミュニケーション促進のためのICT活用」を研究。現在は東京学芸大こども未来研究所研究員。NPO法人eboard立ち上げメンバー。

ルネサンス高等学校



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